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どのような対策が考えられるか

どのような対策が考えられるか

2025年問題は社会全体に様々な影響を与えます。医療業界はその影響を受けやすく、特に懸念されるのは看護師不足による労働環境の悪化です。これを防ぐためには、どのような対策を講じていく必要があるのでしょうか。新しい人材の育成も重要ですが、すでに資格を持ちながらも看護師として働いていない「潜在看護師」の現場復帰や、業務効率化による負担軽減がカギとなります。近年では、働き方改革による労働環境の改善も進められています。

  • 潜在看護師の活用

    資格を持ちながらも看護師として働いていない人を「潜在看護師」と呼びます。看護師不足を解消するためには潜在看護師の活用がカギとなります。ここでは、潜在看護師の復職支援に取り組んでいる地域や病院の活動内容を一例として紹介します。神奈川県横須賀市は、NPO法人と連携して潜在看護師向けの就職説明会を積極的に開催しています。東京のとある大学病院では、看護人材派遣会社と協力して復職支援プログラムを実施しています。

  • 業務を効率化するシステムの導入

    現場で働く看護師の負担を軽減するためには、人員確保だけでなく業務効率化にも取り組む必要があります。ここでは、業務効率化に効果を発揮するシステムを具体的に紹介していきます。多くの病院で導入を進めているのがスマートフォンです。これまではPHSが主な連絡手段でしたが、スマートフォンがあればナースコールの呼び出しにも応じることができるため、ナースステーションにわざわざ看護師が常駐する必要はありません。また、IoT技術を活用したシステムなども増えています。

  • 働き方改革による労働環境の整備

    離職率を下げるためには労働環境の改善も必要です。近年施行された働き方改革関連法により、看護師の働き方も変化しました。労働時間の記録が義務化され、時間外労働の上限が定められました。これにより、違法な時間外労働を防ぐことができます。また、有給休暇についても付与日に応じた年次の取得が義務づけられています。もし、自分の職場が働き方改革の内容に沿っていないと感じるのであれば、転職を検討したほうがいいかもしれません。

2025年問題について理解する

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